できた!
つぼみ組 眞田 佐和子
朝夕の気温もぐっと低くなり、木々の葉も色付いて、子どもたちの服装もすっかり秋らしくなりました。春先には「できない」「せんせいやって」と保育者を頼りにしていた衣服の着脱も、あれから半年が過ぎ、まずは自分でやってみる姿が見られています。
ジャンパーのそで通しやファスナーに成功し、ひとりで着られた時のこどもたちの笑顔は格別です。
ある日、いつものように戸外遊びの準備をしていると、先にひとりで着ることに成功した子が困っている友達に気がつき、「〇〇がやってあげる!」とジャンパーを着せてあげています。なかなかファスナーを嚙み合わせられず苦労しながらも、投げ出すことなく根気強く挑戦していました。自分はできる!という自信が、諦めずにがんばる気持ちにつながっているのを感じます。
最後は「せんせい!ここまでできた!」と保育者を呼び、少しだけ手を借りると、今度はやってもらっていた子が自分でファスナーを上げ、ついに「できた!」とふたりで大喜び。嬉しそうに一緒に園庭に向かっていきました。
自分のことがやっと出来るようになったばかりの2歳の子どもでも、自分の行いが誰かに喜んでもらえた、ということがとても嬉しいのです。自分に自信がつくことで、自然に「誰かの役に立ちたい」という気持ちが芽生えることに気付かされます。その気持ちが、この先様々な困難に出会ったとしても、自分の力を信じ、周囲の人と力を合わせて、ともに歩いていくことにつながるのではないでしょうか。
毎日の子どもたちの小さな「できた!」をともに喜び、ひとりひとりの成長を間近で感じられる日々に感謝しながら、今日も秋の自然のなか、一緒に発見を楽しみ、過ごしていきたいと思います。