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お知らせ

10月「運動会を終えて」

2022.9.29

月の巻頭言

幼保連携型認定こども園

北海道文教大学附属幼稚園

年長児担任 八木 紀子

運動会を終えて

 

年長に進級し「つるのこになったら何をしてみたい?」と子ども達に尋ねると、たくさんの「やってみたいこと」が出てきました。その一つが運動会で行われたパラバルーンです。

パラバルーンは、大きな布の縁を子どもが複数人で持ち、波を作ったり膨らませたりと様々な技を表現できる遊びです。大勢で呼吸を合わせ、協力しながら技を完成させます。みんなのタイミングが合わないとうまく空気が入らず膨らみません。友だちと協力することで一体感を味わうことができる、年長児ならではの表現だといえます。

練習していくなかで、「うまく膨らまないね。どうしてかな?」「空気が抜けちゃったんだよ。」「もっと空気を入れようよ。」と、試行錯誤する姿がみられました。何度か行ううちに「今のなかなか良かったんじゃない?」「やったー!」と達成感を味わうことができました。運動会当日では、曲に耳を傾け集中する姿、周りの友だちとタイミングを合わせようとする姿から「自分達の力で頑張る」という気持ちが伝わってきました。

子どもは少し難しいことでも、考えたり工夫したりしながら、諦めずにやり遂げる経験を通して自信をつけていきます。幼児期に育まれたこの体験の積み重ねは、小学校生活において主体的に活動する姿につながっていくのです。残りの園生活も半年となりました。子ども達が自分の力で行うことの充実感を味わえるよう心に寄り添いながら、成長を支えていきたいと思います。