幼保連携型 認定こども園
北海道文教大学附属幼稚園
ちゅうりっぷ組 内藤 由雅
開園当初の子どもたちは個々に好きなあそびをするという様子でしたが、10月末に実施した運動会ごっこでは各学年やクラスのまとまりが出て、大きな成長を感じることができました。どのようにすると勝てるのか、お客さん(他学年の友達)に見せるためにはどのようにすると良いのかをみんなで話し合ったり、意識して取り組んだりすることを通して“友達と一緒に楽しく表現する”“友達と力を合わせて競技する”という姿が見られました。
子どもたち一人ひとりが成長して各クラスごとに活気づいてきた中、次の発表会に向けた活動が行われています。“おおきなかぶ”などの馴染みのある物語を用いた劇あそびや新聞紙で動物の耳やしっぽをつくって身につけて表現あそびからスタートして、自分たちで表現することや物語の世界観をイメージする楽しさを少しずつ感じることができたようです。そして、いよいよ発表会でどのようなことをしようかという話し合いが、年長児を中心に始まりました。好きな絵本を題材にしたり、自由活動の中で友達と行っていたあそびを発展させてオリジナルの物語を考えたり、子どもたちの“やりたい”気持ちがよく伝わってきました。衣装や大小道具は何が必要でどのようにつくると良いのか、登場人物は何がいてどんな台詞が良いのか…ひとつの劇をつくりあげる中で決めることはたくさんあります。その中で、子どもたちのイメージがどんどん膨らんで活発に意見を出し、友達の意見にも「それいいね!」「それならこうがいんじゃない?」と反応して話がまとまり、ひとつの方向にみんなで進んでいく様子に、私たち保育者もわくわくした気持ちになりました。発表会本番まで1週間を切りましたが、保護者の皆様には子どもたちの“特別な姿”ではなく、普段通りの“生き生きとした姿”を見ていただくことができるように残りの時間も楽しく活動してきたいと思います。
友達と一緒にひとつのことに向かう中で自分の意見を伝えたり、時には相手に譲ったり、楽しさ・嬉しさ・辛さ・悔しさ…様々な“気持ち”を共感し合って達成感を味わったりすることは集団生活ならではの経験です。大勢の人とのかかわりによって子どもたちの心は強くたくましく、優しく育っていくと思います。その土台となる“今”に保育者として携わり、子どもたち一人ひとりがどのように成長して大人になっていくのかがとても楽しみです。