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お知らせ

12月「日常の中のモンテッソーリ」

2025.11.28

月の巻頭言

日常の中のモンテッソーリ

 

ちゅうりっぷ組担任 村中 愛

 

寒さが身に染みる季節となりました。冷たい風に負けず、元気に遊ぶ子どもたちの姿にたくましさを感じているこの頃です。

先日、こども園でモンテッソーリの講演会が行われました。モンテッソーリというと、教具を使った『お仕事』というイメージがあると思いますが、日々の生活の中にも子どもの成長につながるお仕事がたくさんあるということを改めて学びました。例えば、ふきんを濡らし、絞り、テーブルを拭き、ふきんを洗い、綺麗にのばして干す。この一連の流れの中に、6つのお仕事が入っています。他にも動詞の終止形で終わる『引く』『押す』『叩く』『つまむ』など日常生活の中での動きは数多くあります。

子どもは、自分の内部の発達課題に忠実に、自分を成長、発達させるために、自ら環境に働きかけ、学ぼうとし、自己教育をするのです。園では子どものやりたい気持ちを汲み取るために『子どもに合うサイズ』『子どもの環境に配置』『子どもにやり方を示す』『子どもが繰り返しできるように配慮する』ことを大切にモンテッソーリ教育を行っています。

家庭で「あ~、今はやってほしくないな、どうしてこんなことするの!」など頭を悩ませることもしばしばですが、子どもたちはまさにその時に獲得したい動きを行っています。「今はこれをしたい時期なんだね」、「練習中なのね」。と理解して是非、保育者に伝えてください。ご家庭とこども園と共有しながら、お子さんが主体的に自分のやりたいものを選択し、学んでいけるようにしていきましょう。

子どもの願いを理解し、大人の思いを変えれば、平和が生まれ、ストレスを感じることも少なくなり、なおかつ、子どもはどんどん良い方向へ向かっていくと言われています。子どものいたずらは、学びたいもの・身につけたいものなのかもしれません。大人の叱責と禁止は一方的な教え込みとなってしまいます。子どもたちが毎日を意欲的に過ごせるよう私たち大人も様々な視点で観察し、理解することが大切だと思います。